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RMCAリスクマネジメント塾

第3回「震災とBCP」について

今年で東日本大震災から丸8年が経過しました。思えば、私自身が銀行員から保険代理業に転身したきっかけも阪神・淡路大震災でしたし、東日本大震災当日に仙台にいた事が地震の怖さや必要性を強く認識する事に繋がりました。そして、毎年その地震の時期になると、思い出させるように新聞やテレビで被災地の当時の様子や現状について報道されますが、それがリスクマネジメントの必要性の実感に繋がっていないのが非常に残念です。実際、当事者以外の人には過去の出来事かもしれませんが、被災地では未だに震災と向き合っている現実がある事をしっかりと認識した上で、地震との向き合い方を考える必要があると思います。

帝国データバンクの調査においてはBCPを策定している企業はわずか15%に留まっており、中小企業を対象にした調査においても74%が策定していないという現状があります。災害国の日本において、安定的な経済活動のためにはBCPの策定は必要不可欠であり、中小企業庁等も積極的に推進していますが、残念ながら中小企業の経営者にはもっと優先すべき課題がありますし、作ろうにも策定出来る人材も時間もないというのが現実かと思います。日本の中小企業にBCPを広く普及させるためには、それをフォローするコンサルタントの存在が必要不可欠であり、その役割を果たすのは損害保険代理店以外には存在しないと考えているのは私だけでしょうか・・・?

企業は絶えず目の前の課題に向き合っており、起きるか起きないか分からない災害等への備えは後回しにしがちですが、自らが被災して初めて重要性を認識するのでは遅いのです。だからこそ、リスクマネジメントの必要性をしっかりと伝え、BCPの策定を支援する保険代理店の存在が必要不可欠と考えます。BCPに特化した専門家の存在も重要ですが、マンパワー的に一部の中小企業にしか貢献出来ません。全国各地において地域密着のビジネスを展開している保険代理店にしか出来ない貢献がBCPの策定支援ではないでしょうか?

また、中小企業等経営強化法(通称:中小企業強靱化法)においてBCP策定の支援策が制定されましたので、このタイミングで保険代理店が単なる保険販売から脱却し、リスクコンサルタントとしての立ち位置を確立するチャンスとなるかもしれませんね。


特定非営利活動法人 日本リスクマネジャー&コンサルタント協会
副理事長 松本一成 著

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