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第16回「経営計画とリスクと保険」

経営計画は理念やビジョンを具体的な行動に落とし込んでいくために必要不可欠ですが、経営計画とリスクと保険には密接な関係がある事をご存知でしょうか?今回はその関係を二つの視点から見て行きたいと思います。先ず一つ目は、保険はマイナスを補填するという負のイメージがありますが、企業においては理念やビジョンを達成するための手段であり、ツールであるという認識が非常に重要です。経営計画を狂わせるのは大きな変動要因であるリスクであり、そのリスクを保険という金融商品を使ってコストに変えることによって、企業は安定的に利益を上げる事が可能となります。企業のビジョン達成が経営計画の達成の延長線上にある事を前提とするならば、保険を活用することによって経営計画の達成確率を高め、ビジョン達成の支援を行う事が可能になります。

2つ目の視点は会社が存続していくための必要利益の視点です。経営計画の作成にあたっては、将来ビジョンの達成の為に何をいつまでに行うのかという前向きな視点と、存続を果たす為に将来のリスクに対していくらの利益が必要なのかという二つの視点が必要です。企業の存続のためには、将来の法律改定や競争環境の変化、自然災害や事故の発生に耐えうる利益が必要ですが、それらのリスクを特定できるのは保険代理店だけです。そして、保険を活用することによって必要利益額を圧縮し、投資余力を生み出す事も可能になります。具体的には、将来のPL事故から会社を守るためには、賠償金やリコール費用や裁判費用等の損失を補うだけの利益が必要となりますが、PL保険を手配する事が出来れば必要な利益額が圧縮されるため経営計画自体が大きく変わってきます。

企業に対する顧客本位の提案は、企業の存在意義を維持し、将来ビジョンの達成を前提とする必要があります。そして、それらを実践するための具体的スケジュールや係数が落とし込まれた経営計画の達成をリスクの視点から支援する事が出来るのは保険代理店だけです。お客様を守り、経営を支援するためにも経営計画の作成にリスクの視点から関わり、必要利益額の算出から計画を揺るがすリスクへの対応についての適切なアドバイスを行う事が重要であり、そのような関わりを持つ事が経営者との信頼関係を構築し、保険業界のレベルやステイタスを押し上げていく事に繋がると思います。

特定非営利活動法人 日本リスクマネジャー&コンサルタント協会
副理事長 松本一成 著

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